U22ベトナムは11月12日夜、U22パンダカップ国際親善大会の初戦で、ファム・ミン・フック(Phạm Minh Phúc)の後半終盤のゴールにより、開催国U22中国を1-0で下しました。
得点: ミン・フック 81分
これは、ディン・ホン・ヴィン監督率いるチームにとって、今年末にタイで開催されるSEAゲームズ33に向けた重要な準備大会で、順調なスタートを切るものです。
今回の結果は、今年3月に江蘇省で開催された同様の大会で引き分けた試合に対する、**「甘い復讐」**とも見なせます。当時の試合では、ベトナムがグエン・クオック・ヴィエットのゴールで先行しましたが、後半に中国に1-1で追いつかれ、優勝を逃していました。
試合展開
四川省成都市の双流(ソンルー)スタジアムに集まった数千人の観客の前で、両チームはゆっくりと、探り合いの展開で試合に入りました。ベトナムは開始3分でチャンスを作りましたが、大きな脅威にはなりませんでした。
序盤の不安定な時間帯の後、中国は危険な攻撃ですぐに反撃しました。ベトナムは、20歳のGK**カオ・ヴァン・ビン(Cao Văn Bình)**の好守に助けられ、失点を免れました。特に、17分にはワン・ボーハオ(Wang Bohao)の難しいシュートをダイビングセーブで阻止しました。
ディン・ホン・ヴィン監督のチームが注目に値する反撃を見せたのは、前半の終盤になってからです。44分、**グエン・タイン・ニャン(Nguyễn Thanh Nhàn)**が絶好のチャンスを逃し、角度のないところからのシュートはホームのGKに弾かれました。直後、**クアット・ヴァン・カン(Khuất Văn Khang)**も不慣れな右足でシュートを放ちましたが、ポストをわずかに外れました。
交代策が決勝点に繋がる
SEAゲームズという重要大会に備え、今回のベトナムは、クアット・ヴァン・カン、グエン・ディン・バック、ファム・リー・ドゥックなど代表チームでのプレー経験がある多くの優れた若手選手に加え、U23東南アジア選手権2025優勝とU23アジアカップ2026予選突破に大きく貢献したグエン・フィ・ホアン、レ・ヴァン・トゥアン、グエン・タイン・ニャン、グエン・ゴック・ミーといった主力選手を招集しました。
これにより、ディン・ホン・ヴィン監督は多くの人選の選択肢を持つことができました。後半開始直前、監督はレ・ヴァン・トゥアン(Lê Văn Thuận)とファム・ミン・フックを投入しました。これらの交代が、後に試合のターニングポイントとなります。
81分、左サイドを突破したヴァン・トゥアンがドリブルで相手を抜き去り、クロスを上げました。中国のDFワン・シーチン(Wang Shiqin)がボールの処理に失敗し、そこに飛び込んだミン・フックが至近距離からシュートを決め、試合唯一のゴールとなりました。
その他の情報
ミン・フック選手はフンイエン省出身の21歳で、身長172cm、公安ハノイFCに所属しています。今季Vリーグで5試合に出場し、2試合で先発しています。一方、ヴァン・トゥアン選手はわずか19歳で、タインホアFCのファンから**「タインホアのラミネ・ヤマル」**と称されています。
先制点に勢いづいたベトナムの選手たちは、自信を持ってパス回しと連携を見せました。3分後には、PKが与えられていればさらに得点を重ねられた可能性もありました。ヴァン・トゥアンがペナルティエリアにスルーパスを出し、抜け出したブイ・ヴィー・ハオが中国のセンターバック、リウ・ハオファン(Liu Haofan)に背後からはっきりと倒されましたが、主審のシェン・インハオ(Shen Yinhao)は笛を吹かず、ディン・ホン・ヴィン監督は不満を示しました。ハオファンは、ヴィー・ハオがダイブしたとしてイエローカードを要求するジェスチャーさえ見せました。
しかし、1-0という結果でもベトナムの選手たちは満足できるものでした。ベトナムがU23レベルでホスト国中国に勝利するのは、今回で2度目です。2019年9月の親善試合では、パク・ハンソ監督率いるチームがグース・ヒディンク監督率いるチームにグエン・ティエン・リンの2得点により2-0で勝利しています。
今回の勝利により、ベトナムはパンダカップの初戦を終えて2位に浮上しました。開幕戦では韓国がウズベキスタンに2-0で勝利しています。ディン・ホン・ヴィン監督率いるチームは、次の2試合で11月15日に韓国、11月18日にウズベキスタンと対戦します。
スターティングメンバー
U22中国: Bohao, Yusupu, Haofan, Xu Bin, Yimingkari, Abuduwaili, Shenping, Hetao, Zhenquan, Shiqin, Yiran.
U22ベトナム: Văn Bình – Anh Quân, Hiểu Minh, Lý Đức, Nhật Minh, Văn Khang – Công Phương, Văn Trường, Xuân Bắc, Thanh Nhàn – Quốc Việt.