SHB(サイゴン・ハノイ商業株式銀行)は、3つの形態による計7億5,000万株の発行計画を通じ、資本金を53兆4,420億ドンへ引き上げるロードマップを正式に開始しました。これにより、市場で最大級の資本規模を持つ民間商業銀行グループとしての地位を固めます。![]()
株価は年初から100%以上上昇、3つの案で増資を実行
株主総会で承認された決議に基づき、SHBは計7億5,000万株の新株予約権無償割当および発行を通じて、資本金を53兆4,422億ドンに増資する案を実行します。具体的には、既存株主向けに4億5,940万株超を販売し、機関投資家向けに2億株の第三者割当増資を行うほか、従業員株式所有制度(ESOP)に基づき9,060万株超を発行します。これらの発行案は、現行法および外資比率の制限を遵守した上で構築されており、資本規模の拡大と安定した株主構成の維持を両立させる狙いがあります。
増資により得られた資金は、主に2026年の事業活動に向けた融資拡大に充てられる予定です。また、財務能力の向上により、同行の中長期戦略をより主体的に推進することが可能となります。増資完了後、SHBは資本金規模で市場トップ4の民間商業銀行グループに浮上する見通しであり、次の発展段階に向けた強固な基盤を築くことになります。
良好な業績と強固な財務基盤
機関投資家向けの第三者割当増資に関して、SHBは国内外の多くの大手投資ファンドと協議を進めていることを明らかにしました。潜在的なパートナーリストには、Vietnam Enterprise Investments Limited、DC Developing Markets Strategies Public Limited Company、Samsung Vietnam Securities Master Investment Trust、Amersham Industries Limited、Hanoi Investments Holdings Limited、KIM Vietnam Fund Managementなどが含まれています。
さらに、証券市場におけるSHB株の好調な動きも投資を惹きつける要因となっています。年初からの株価は100%以上上昇しており、高い流動性を維持しています。直近の取引では外国人投資家による買い越しが目立っており、ベトナム市場が新興市場へ格上げされた際にはFTSE Global All Cap指数に採用されるとの予測も出ています。
2025年第3四半期までの業績も堅調で、税引前利益は前年同期比36%増の12兆2,350億ドンに達し、年間計画の85%を達成しました。自己資本比率(CAR)は12%を超え、ベトナム国家銀行が定める最低基準の8%を大幅に上回るなど、国際基準に近い高い安全性を維持しています。2025年9月30日時点の総資産は852兆6,955億ドンで、2024年末比で14.1%増加しました。これにより、2026年までに総資産1兆ドンの大台に乗るという目標に一歩近づきました。
顧客エコシステムの発展と地域への飛躍
SHBは現在、「未来の銀行(Bank of the Future)」を掲げ、AI、ビッグデータ、機械学習などの最新テクノロジーを経営管理や商品開発、リスク管理に統合する強力な変革を推進しています。これと並行して、国内外の大手経済グループとの提携を拡大し、関連企業、中小企業、個人顧客を含む包括的な顧客エコシステムの構築を進めています。
国際金融市場においても、SHBは世界銀行(WB)、国際協力機構(JICA)、アジア開発銀行(ADB)、ドイツ復興金融公庫(KFW)といった機関から、国家重点プロジェクトの再融資やサービス提供を担う銀行として選ばれてきました。こうした基盤をもとに、SHBは東南アジア地域におけるブランド地位と財務能力を確固たるものにしています。