6月11日に開催されたベトナム包装リサイクル連盟（PROベトナム）の年次総会において、PROベトナムの全メンバーが、循環経済を推進し、「緑・清潔・美しいベトナム」という目標を実現するために政府と連携することを約束しました。
循環経済推進と活動成果
設立から6年間、PROベトナムは、政策立案への先駆的な貢献、回収・リサイクルモデルの早期展開、プロセスの標準化、会員企業の政策アクセスの支援という役割を一貫して果たしてきました。
今年の年次総会のテーマは、政治局決議57-NQ/TWの精神、すなわち科学技術、イノベーション、国家デジタル変革の発展に関連しており、科学技術を循環経済を促進する鍵と位置付けています。PROベトナムは、これを2025年以降の重点方向として、最新の回収・リサイクルエコシステムへの投資を継続し、関係者間の多国間協力を促進していくと考えています。
総会で、PROベトナム副会長兼ネスレ・ベトナム社長であるビヌ・ジェイコブ氏は、初期の控えめな試験プロジェクトから、2024年にはPROベトナムとパートナーが、PETボトル、UBCアルミ缶、多層紙パック、軟質プラスチック包装、シュリンクフィルム、HDPE包装、PP包装など、様々な種類の使用済み包装材を64,000トン以上回収・リサイクルし、会員から委託されたEPR義務を履行したと述べました。これらの数字は成果を示すだけでなく、業界全体で安定的に運用・拡大可能な循環経済モデルを形成する基盤となります。
ビヌ・ジェイコブ氏は、「PROベトナムは、会員企業が法的なEPR義務を履行することに協力するだけでなく、地方自治体、国内の回収・リサイクル施設、そして特にベトナムの固形廃棄物管理チェーンにおいて目立たないが非常に重要な役割を果たす非公式の回収業者コミュニティとも積極的に連携しています」と述べました。
PROベトナムは、スーパーマーケット、学校、住宅地で、廃棄物の回収・分別を源流で行う一連のイニシアチブを実施してきました。その代表的なものが「環境ガーディアン」プログラムで、これは環境とリサイクルに関する教育内容を生徒に提供し、将来の世代に積極的な習慣を形成することに貢献しています。同時に、マルチチャネルでの「グリーン」コミュニケーションを強化し、リサイクルと製造者・輸入者の拡大責任に関するメッセージを身近で効果的な方法で広めています。
ホーチミン市国家大学との戦略的協力
総会では、PROベトナムとホーチミン市国家大学との間の戦略的協力に関する覚書調印式が行われました。これは、学術協力の約束だけでなく、EPR政策の効果的な実施と、ベトナムにおける包装循環経済モデルの実用的で持続可能かつ科学的根拠に基づいた発展を支援するための、応用研究、専門教育、技術移転プログラムを構築する長期的な戦略的基盤となります。
この協力はまた、PROベトナムの30を超える会員企業と、国内有数の研究・教育・イノベーションエコシステムとの間の新たな連携空間を開きます。これは、企業コミュニティが最新の知識、質の高い人材、実践に応用可能な研究プロジェクトにアクセスするための重要な架け橋となり、それによって競争力を高め、リサイクルモデルを最適化し、バリューチェーンを効果的に閉じることにつながります。
ホーチミン市国家大学のヴー・ハイ・クアン副学長は、大学がPROベトナムと協力して、環境、廃棄物管理、包装リサイクルに関する包括的な知識、および循環経済モデルの運用スキルを備えた人材を育成するための学際的なトレーニングプログラムを開発すると述べました。
「ホーチミン市国家大学の学生には、教室で理論を学ぶだけでなく、PROベトナムが共同で組織するインターンシップ、企業学期、コミュニティプロジェクトを通じて実践に触れてほしいと願っています。環境教育は学校から始まるだけでなく、社会全体に広がらなければなりません。PROベトナムと協力して、学校、住宅地、企業でコミュニケーション活動、コミュニティキャンペーン、グリーン教育プログラムを実施していきます」とヴー・ハイ・クアン副学長は強調しました。
PROベトナムは、今後の戦略的方向性を以下の4つと定めています。
会員の拡大、特にベトナム企業の参加を奨励し、普及と規模の拡大を図る。
発生源から回収、リサイクルまでのサプライチェーン全体のデジタル変革とデータ標準化を行い、透明性と効率性を確保する。
科学技術とイノベーションに関する決議57-NQ/TWの実施に協力し、持続可能な材料とスマート包装設計に焦点を当てる。
材料の種類に応じた効果的な回収モデルを構築し、企業の生産-消費-リサイクルチェーンと連携させ、包装業界の循環経済を促進する。
