7月28日午前、ハノイで**「行動を繋ぐ：人身売買防止において誰も取り残さない」**をテーマとする円卓会議が開催されました。
複雑化する人身売買とベトナムの対応
円卓会議には、ベトナムの人身売買防止ネットワークに属する約250名の代表者が出席しました。参加者は、政府機関、国連機関、国際組織、サイバーセキュリティ専門家、ユースリーダーなど多岐にわたります。
このイベントは、人身売買の新たな傾向に対する人々の意識を高め、法執行機関の能力強化、国際協力の強化、技術を活用した人身売買組織の特定と摘発、そして政策において常に被害者の声を重視するよう働きかけることを目的としています。
毎年7月30日に開催される**「世界人身売買反対デー」**は、被害者だけでなく社会全体に影響を与えるこの犯罪に対する意識を高めることの重要性を世界に再認識させるものです。今年のテーマは「人身売買は組織犯罪である – あらゆる形態の搾取を終わらせるために行動しよう！」であり、組織犯罪と闘うための法執行機関の重要な役割を強調するとともに、被害者の保護、支援、および司法へのアクセスにおいて、被害者中心の法制度を確保することを目指しています。
近年、アジア太平洋地域では人身売買犯罪の状況が非常に複雑化しています。COVID-19パンデミック以降、東南アジア地域では、国境を越えた犯罪組織が複雑なオンライン詐欺活動を行う**「詐欺コンプレックス」**が急増しています。
国際移住機関（IOM）の「東南アジアにおけるオンライン詐欺コンプレックスへの人身売買の現状報告書」によると、この地域でIOMの支援を受けた人身売買の被害者数は、2022年の296人から2023年には978人へと3倍以上に増加しました。
このイベントで演説したパウリーン・タメシス駐ベトナム国連常駐調整官は、ベトナムがサイバー犯罪に対処するための初のグローバル条約である**「ハノイ条約」の署名式**を主催する準備を進めていることに触れ、これは人身売買を含むテクノロジーを利用した犯罪と闘うための国際協力における転換点となると述べました。「何よりも、私たちは、特に脆弱なコミュニティや子供たちを含む被害者を保護し、デジタル時代における組織犯罪ネットワークを摘発するというコミットメントを再確認する必要があります」とタメシス氏は強調しました。
法改正による被害者中心の支援体制
公安省対外関係局のレ・ホアン・ズオン大佐によると、ベトナムの党と国家の一貫した見解は、人権、特に女性と子供の人権を認識し、保護し、確保することです。
人身売買防止に関する国家プログラムは、すべての政治システム、省庁、そして国民の関与と参加を動員しており、その中でも予防が最も基本的かつ主要な要素として位置づけられています。
特に、2025年7月1日に発効した2024年人身売買防止法は、ベトナムが加盟している国際条約の要件を満たすために重要な原則を追加しました。ズオン大佐は、特に**「被害者中心」**の原則、保護対象者の拡大、および被害者への支援制度の強化を強調しました。
ベトナムIOM代表代理のミツエ・ペンブローク氏は、安全な移住と人身売買防止を効果的に推進するためのベトナムの指導的努力、特に2024年人身売買防止法の改正努力を高く評価しました。
「これは注目すべき節目であり、この種の犯罪と闘うためのベトナムの強いコミットメントを示しています。法律の改正は、経済社会的な課題によって複雑化している人身売買の動向に対処するための、より強固な基盤を築くでしょう」とペンブローク氏は述べました。
世界には約24億人の若者がおり、これは歴史上最大の世代です。2億8,100万人の国際移民のうち、約11.3%が24歳未満です。ベトナムには、16歳から30歳までの2,200万人以上の若者がおり、多くの若者がより良い仕事や学習の機会を求めています。
