10月8日午後、タイグエン省人民委員会は、台風11号(MATMO)の残存低気圧の影響により、省内の多くの地域で深い浸水や広範囲な土砂崩れが発生し、住民の生活に深刻な影響を与え、人命と財産に損害が出ていることを発表しました。
被害の状況
降雨量: 10月6日夜から7日にかけて広範囲で大雨が降り、平均雨量は250~400mm、一部地域では500mmを超えました。特にホアトゥオンで561.8mm、ソンカウで524.8mmなど、非常に多い雨量が記録されました。
水位の記録的上昇: 大雨により、カウ川のザーバイ観測所では10月8日13時時点で水位が29.49mに達し、警戒レベル3を2.4m以上超過し、2024年の歴史的な洪水ピーク水位を0.68m上回りました。
浸水・寸断: タイグエン市、ドンヒー、フー・ルオン、フー・ビン、フォー・イエン、ダイ・トゥーなどの数十の村や区で深刻な浸水が発生し、交通が寸断され、多くの場所で停電が発生しました。土壌の含水率が高く、土砂崩れの危険性が非常に高い状況が続いています。
人的・物的被害: 暫定的な統計によると、今回の雨と洪水により、死者4名、行方不明者2名、負傷者2名が出ています。また、約200,000世帯が浸水し、7,100ヘクタル以上の農作物と136,000頭以上の家禽が流失しました。道路では300箇所以上の土砂崩れや浸水が発生しました。
省の対応と復旧作業
緊急指示: タイグエン省人民委員会委員長は、台風、雨、洪水、土砂崩れに対応するための3つの緊急公電を発令し、地方自治体に対し、危険区域からの住民の自主的な避難、安全が確認されない場所への立ち入り禁止、浸水地域への食料、水、必需品の十分な供給、および24時間体制の緊急対応を指示しました。
現場指導と動員: 10月7日には、省指導部が直接主要な地域を視察し、対応を指示しました。夜には省党委員会書記が緊急会議を開催し、復旧措置を実施しました。
救助活動: 第1軍区、省軍事指揮部、省公安などから数千人の幹部、兵士、民兵、青年が動員され、多くの車両、モーターボート、救助機材を用いて、住民の避難、堤防の補強、緊急支援を行いました。特にタイグエン市を通るカウ川の堤防では、約1,000人の幹部と兵士が動員され、500mにわたり土嚢で堤防を補強し、決壊を防いでいます。
現在、カウ川の水位は一部の観測所で徐々に下がり始めていますが、多くの地域で浸水が続いており、ドンヒー、ディンホア、ヴォーニャイ、フー・ルオンなどの山間部では、鉄砲水や土砂崩れの危険性が依然として非常に高い状況にあります。
タイグエン省人民委員会は、引き続き各地方自治体に対し、浸水地域からの住民の避難を急ぎ、被害状況を調査し、必須インフラを復旧させ、住民の生命と財産の安全を確保するよう指示しています。